恋人

恋人

The Lovers

選ぶことで進む

恋人のキーワード

正位置調和選択価値観の一致惹かれ合う
逆位置不一致迷い選択の先送り釣り合わなさ

恋人の絵柄と象徴

恋人(ウェイト=スミス版)
伝統的な図像(ウェイト=スミス版, 1909)

裸の男女が離れて立ち、その上に翼を広げた天使が両手を差し伸べています。女性の背後には蛇の巻きつく木、男性の背後には十二の炎をつけた木。二人は互いではなく、女性は天使を、男性は女性を見ています。惹かれ合いだけでなく、何を選ぶかを問うカードとされるのはこのためです。中央の山は、選んだ先に登るものを示します。

恋人・正位置の意味

全般

選ぶことで進む時期です。どちらも捨てがたい二つの前に立たされますが、比較しても答えは出ません。損得ではなく、自分が何を大事にしているかで決めることを促すカードです。選んだあとに惜しさが残っても、それは間違いの証拠ではありません。決めたこと自体が次を開きます。

恋愛

惹かれ合いが素直に働くときです。片思いなら、相手も同じ方を見ている可能性が高い場面。交際中なら、価値観が噛み合っていることを確かめられるとき。ただし、関係を進めるかどうかの選択を迫られることもあります。復縁では、戻るかどうかを自分の意思で決める段階だと読みます。

仕事

組む相手や進む道を選ぶ段階です。誰と仕事をするか、どの案件を取るか。条件より、価値観が合うかどうかで決めるほうが後々うまくいきます。共同作業やパートナーシップが実る位置でもあり、一人で抱えるより人と組むことで結果が変わります。相手を選べる立場にいることを、忘れないでいてください。

対人

気の合う相手が見つかる時期です。長く続く関係は、この段階で「同じものを面白がれるか」で決まります。無理に合わせて広げるより、合う相手に時間を寄せるほうが満たされます。付き合う人を選び直す局面としても出ます。誰と過ごすかが、そのまま自分の輪郭になります。

恋人・逆位置の意味

全般

選べないまま時間が過ぎている状態です。どちらも手放したくなくて保留を続け、結果としてどちらも薄れていく。あるいは、選んだつもりで人の基準に従っただけになっている。決めないことも一つの選択で、そのぶんの代償は静かに積もっていきます。期限を先に決めるほうが、内容を悩むより効きます。

恋愛

噛み合わなさが表に出るときです。片思いなら、好意はあっても大事にしているものが違うと分かる場面。交際中なら、些細な擦れ違いの下に価値観の差が見えてきます。復縁では、気持ちが残っていることと、また合うかどうかは別だと突きつけられます。合わないことは、どちらの落ち度でもありません。

仕事

組んだ相手と方向が合わなくなる位置です。同じ目標のはずが、優先するものが違っていた。あるいは断れずに引き受けた仕事が、自分の軸から外れている。早い段階で違和感を言葉にしておくと、あとの損が小さく済みます。相性の話を能力の話にすり替えないことが要点です。

対人

無理に合わせている関係を示します。話は合うのに疲れる、会ったあとに何も残らない。悪い相手ではなく、ただ合っていないだけということがあります。距離を取ることは否定ではないと読めると、この局面は動きます。全員と気が合う必要は、はじめからありません。

今夜の3枚を引いてみる

カードの意味は、ウェイト=スミス版を土台に、現在ひろく用いられている解釈にもとづいています。タロットの読み方は流派や読み手によって異なり、ここに書いたものが唯一の正解ではありません。あなた自身の読みの、出発点としてお使いください。

図版:Rider-Waite Tarot(1909, public domain)